瀬戸 型物小皿 月にホトトギス【A】

瀬戸焼、型物小皿。明治時代頃のもの。
満月を背景にホトトギスが滑空しています。

月とホトトギスといえば、百人一首の中に
「ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば ただ有明の 月ぞ残れる」
(訳:ホトトギスが鳴いた方を眺めやれば、ホトトギスの姿は見えず、ただ明け方の月が淡く空に残っているばかりだった。)
という後徳大寺左大臣の歌があります。

当時の平安貴族は、夏の到来を告げる雅な鳥であるホトトギスの第一声を聴くために夜を徹して耳を澄ませていたそうです。後徳大寺左大臣の歌も、ホトトギスを待ちわびた明け方にやっとその声が聴こえたけれど声の主はもう飛び去った後で姿を見ることは叶わなかったという意味合いのもので、平安時代の貴族達が季節をとても大切にしていたことが伝わってきます。

こちらの小皿は、おそらく、その後徳大寺左大臣の歌にちなんだ図案かと思われます。
白く抜かれた満月の大胆さとホトトギスの羽根の質感まで描かれている細密さが同居する良いデザインです。

風合いの違いから【A】【B】【C】に分けて掲載しております。

※全体の形状の歪みから、平面に置いた際に僅かにカタカタと動きます。
※制作時に窯の中でできたシワ、線状の釉薬途切れ跡などがございます。
骨董の性質の一部としてご理解の上ご注文頂けますと幸いです。

直径 9.7cm
高さ 2.5cm
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1,500円
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