伊万里 蓋碗 紅葉の焚火で熱燗

伊万里焼蓋碗、明治時代頃のもの。
「林間暖酒焚紅葉」という詩と共に、紅葉の落ち葉で焚き火をし、酒を温めて秋を楽しむ風景が描かれています。

この一文は、唐の詩人 白居易が詠んだ「送王十八歸山寄題仙遊寺」という詩の一節。
故郷から共に都へと上った友人が、都を追われ故郷に帰ることとなった折、
共によく遊んだ故郷の山寺でのことを詠った詩を贈りました。

「林間暖酒燒紅葉 石上題詩掃�兮�
惆悵旧遊無復到 菊花時節羨君廻」
(林間で紅葉を焚いて酒を暖め、石上に緑の苔をはらって詩を作りましたね。
かなしいのは私がその旧地を再び踏めないことです。菊の咲くこの時節そこに帰る君が羨ましい。)

友人との思い出を懐かしみながら、都と故郷に離れた2人はもう昔のように共に過ごすことは叶わないという嘆きも含まれた切ない詩ですが、
こちらの蓋碗のように「林間暖酒燒紅葉」の部分のみの引用の場合は、単に、秋を風流に楽しむ情景を表す言葉として使われていることが多いようです。

※身の内側面に、釉薬の泡が弾けたことで生じる微細な点状の凹みが見受けられます。
※身の見込み部分に、製造時に焼き付いた灰の跡や茶色の斑点が見受けられます。
※所々に、紫色の釉薬の薄い滲み跡が見受けられます。
※蓋の内側に、光に翳すと見える程度の薄い引っ搔き跡が見受けられます。

直径 約10.5cm
高さ(蓋ナシ) 5.8cm
高さ(蓋アリ) 約7.5cm
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