毛髪湿度計

大正〜昭和に作られていた壁掛けの毛髪湿度計。
PRECISION HYGROMETERと記されています。
おそらく真鍮製。

「毛髪湿度計」とは、養蚕室・貯蔵庫・美術室等の繊細な湿度観測が必要な場で用いられていた高精度な湿度計です。
その名の通り、毛髪の伸縮によって湿度を測定するもので、
細長い部分の内部に日本女性の毛髪が張ってあります。
この毛髪に埃などが付着すると数値に影響があるらしく、常に正しい数値を出すためには小まめな手入れが必要とのこと。

金髪女性の毛髪が最も湿度を測定しやすい素材として使用されてきましたが、日本では太平洋戦争直前から金髪の輸入が難しくなったため、どうにか日本人女性の毛髪で代替できないものかと研究が行われた末に、晴れて、国産の毛髪でも測定できるようになったそうです。これはその時期のものでしょうか。

現在は、埃がついているためか、毛のテンション不足なのか、針は正しい数値を示していません。

毛が切れている訳ではないので、毛の先に付属している金具を内部の突起のどこかにひっかければ、もしかすると復活するのかも・・・？
それとも、この状態が正しくて、壁に一定時間固定しておけば毛髪の伸縮によって自然と正しい数値を示すのかも・・・？

すみません、動作に関しての詳細は不明です。

全体長さ　24.5cm
厚さ最大　3cm

円形部分直径　7.5cm
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